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2007 アメリカ春季セミナー後記

2月28日の夜遅くマイアミに到着し、ヤン先生の出向かいを受ける。ヤン先生は沖縄剛柔流空手道協会七段、ジャマイカ出身マイアミ在住の武術家であり、アメリカ東南部やスペイン語圏の空手道関係者と広い繋がりを持っている。五年前のセミナーで知り合い、お付き合いを続けさせている。
沖縄剛柔流空手の出会いは1970年代 16歳の頃であった。当時、沖縄空手の先生方は台湾の武術界と頻繁な交流があり、その流れとして琉球大学空手部の夏季合宿が洪懿祥先生の道場で行われたことがある。練習後組手の試合も行われ、それによって多くの体験が得られた。
1978年、那覇の安里で行われた沖縄剛柔流空手道・順道館の25周年記念演武会に、宮里順一先生と交流のあった、洪懿祥先生は弟子3名を引き連れて参加し、私も東京から那覇へ向かい洪先生たちと合流した。そして、前夜祭の打合せ練習の時に偶発的なことから、順道館の幹部と組手する事になり、思わぬよき体験を得ることが出来た。

順道館館長の宮里先生は研究熱心な武術家である。沖縄剛柔流空手道の頂点を極めただけではなく、講道館柔道は八段、中国武術の南派少林拳。そして、拳種の異なる内家拳(形意拳)の研究にも情熱を傾けた。宮里先生の培った沖縄剛柔流空手道・順道館のメンバーには、研究熱心な先生方が多く、マイアミで出会ったヤン先生も必然に基づいた偶然であったように思う。

マイアミ
3月01日(木) Pm7:30幼年クラスの終了後に防禦の概念−交叉技法を行う。
避けるや受けるのは直接攻防法の発想であり、防は未然に防ぐこと、禦は局面を制御する間接攻略法の思考である。避けるや受けることは”No”の消極的な拒否反応であり、接触交叉は「Yes」の積極的な加算思考である。

3月02日(金) Pm7:30一般クラスの終了後に八卦転換掌−背面到達法を行う。
正面で打ち合いたいのは打撃願望の競技指向であり、背面への到達は打たせない攻略する武術指向である。正面は危険区域、側面は優勢・劣勢区域の違いがあり、背面は安全区域である。側面の優勢区域への到達には3歩、背面の安全区域には五歩の動力が必要である。1歩から5歩への歩法の学習が肝要である。

3月03日() 朝の部:形意拳の本質である三体式の学習。昼の部:陣形における戦略の構図の解明。正面−危険区域におけるジャブ、ストレート、フック、フロントキック、ローキックの対処現状とEOEの提案を行う。側面−劣勢区域における不利の原因とその技術の実践。側面−優勢区域における有利の原因と到達するまでの手立て。

3月04日() 朝の部:太極拳の本質である開門起勢の学習。昼の部:応用時における技術と戦術の実践。遠距離における速度の対処法と中距離における威力の対処法及び近距離におけるタックルの対処法を行う。組手の練習−直接打撃から間接攻略、連続打撃の原理とその実践。

3月05日(月) Pm7:30一般クラスの終了後に接続連絡の交錯技法を行う。
打撃法には、
?点線技法による攻防択一の直接打撃法と、?交叉技法に基づく攻防一体の間接攻略法がある。直接打撃法は遠・中距離における基本的な攻防法であり、間接攻略法は中・近距離を繋ぐ接触防禦の攻略法である。 そして、打撃法から投拿法への連結転換と正面から側面そして背面への戦術展開には接続連絡の交錯技法が必要である。


マイアミの空手道場でのセミナー

中国武術の学校からの参加者

Young先生とロスから駆けつけた学生達

危機意識をもつ欧米では女性学生も多い

 マディソン

3月6日(火)の20:30にウィスカンシン州の州都マディソンに到着する。マディソン在住のMr Robert Yuは台湾・洪懿祥先生時代の師兄弟であり、今回35年ぶりに再会することが出来て実に感無量の思いであった。Mr. Robert Yuは2002年Journal of Asian Martial Arts N.o11に台湾・洪懿祥先生の道場を紹介し、その中に私の写真も何枚か含まれていた。
(詳細はJournal of ASIAN MARTIAL ARTS を参照)
公開セミナーの会場は、北少林拳の師傅Nelson Ferreiraの道場で行われ、他の州からも何人かの泊まりかけの参加者もいて、3日間に渡って活気のある中身の濃いセミナーを行うことが出来た。

3月07日(水) Robert Yu氏の形意拳クラスで拳形の応用を練習する。

3月09日(金) 公開セミナーで八卦転換掌に基づく螺旋と戦術の教習を行う。

3月10日(土) 公開セミナーで形意三体式に基づく陣形と戦術の教習を行う。

3月11日(日) 公開セミナーで太極拳起勢に基づく武術三原則の教習を行う。



マディソン・EOEセミナーの参加者

Robert Yu 氏とレスリングを学ぶ次男のDayton君


ミネアポリス
3月12日(月)の13:30にミネソタ州のミネアポリス空港に到着、ロサンゼルス在住時の学生Mr. Gabrielと合流し、Modern Neijia Arts Institute (
www.mnai.org)の代表Mr. Finkelsonの家に????????? 向かう。
Mr. Finkelsonは学生時代から続けているレスリングを基盤に、詠春拳や形意拳、八卦掌、太極拳などの内家拳を修め、格闘技を含めた実践的な武術を目指し、Modern Neijia Arts Instituteを設立する。
3月14日(水) EOEセミナーで形意三体式に基づく陣形と戦術の教習を行う。
3月15日(木) EOEセミナーで八卦転換掌に基づく螺旋と戦術の教習を行う。
3月16日(金) EOEセミナーで太極拳起勢に基づく武術三原則の教習を行う
3月17日(土) EOEセミナー基本棍術の教習を行う。

6泊7日ミネアポリスへの滞在はMr. Finkelsonの家に宿泊し、日夜にわたって螺旋の戦術及び交錯技法の講義を行った。その内容は下記の通りである。
遠距離・直接攻防‐点線技法における総体勁道法の掌握。(1歩1、2歩1、3歩1)
中距離・間接攻略‐交叉技法による接触防禦法の実践。 (1点交叉、2点交叉、3点交叉)
近距離・投拿制御‐交錯技法である接続操作法の体得。 (交錯法、螺旋法、三節法)

ジャブ、ストレート、フック、アッパはボクシング用語、片手交互の一方通行による攻防択一の直接打撃法が主体である。刻み突き、順・逆突き、回し突き、裏拳などは空手道の用語、
技法の応用には直接打撃と間接攻略の段階がある。
流派や様式はそれぞれの技術体系と戦術形態によって成り立つ、技術は形態の反復ではなく、戦術は戦法の固持ではない。点線から交叉そして交錯の螺旋は物理的な進行であり、直接攻防から間接攻略そして投拿制御は一貫した戦術の展開である。

Contact(接触)ができない、connect(接続)も知らない、だからdirect(直接攻防)しかない。
接触は交叉防禦、接続は交錯制御である。

今回、マイアミ、マディソンとミネソタのセミナーを通して思ったことは、儒教の伝統思想や漢字の文化背景が通用しない国際社会に於いて、Xingyiquan (形意拳)やPakuazhang(八卦掌)或いはTaijiquan(太極拳)など流派の区別があっても、それぞれの流派に分枝する年功序列の派系には大した意味をもたない。

流派は武術の入口であり、様式は戦闘の一部である。
Martial art & Exercise Essence of Evolutionは、Xingyiquan (形意拳)、Pakuazhang(八卦掌)、
Taijiquan(太極拳)を下記の通りに提案するものである。
Whole body Exercise - Body control systems of Martial art
Spiral body Exercise - Object manipulation systems of Martial art
Fluid body Exercise - Mind and body consciousness systems of Martial art .


期 日

内      容

人員

28/水

12:30マイアミに到着。

01/木

防禦の概念−交叉技法。

12

02/金

EOEセミナーで八卦転換掌に基づく螺旋と戦術の教習を行う。背後への到達。

16

03/土

EOEセミナーで形意三体式に基づく陣形と戦術の教習を行う。

30

04/日

EOEセミナーで太極拳起勢に基づく武術三原則の教習を行う

26

05/月

交錯技法と螺旋の戦術。

14

06/火

移動。マディソン20:30

07/水

Bob,形意拳クラス。拳形の応用。

05

08/木

09/金

EOEセミナーで八卦転換掌に基づく螺旋と戦術の教習を行う。

20

10/土

EOEセミナーで形意三体式に基づく陣形と戦術の教習を行う。

22

11/日

EOEセミナーで太極拳起勢に基づく武術三原則の教習を行う

18

12/月

ミネアポリスに到着。

13/火

14/水

EOEセミナーで形意三体式に基づく陣形と戦術の教習を行う。

07

15/木

EOEセミナーで八卦転換掌に基づく螺旋と戦術の教習を行う。

10

16/金

EOEセミナーで太極拳起勢に基づく武術三原則の教習を行う。

10

17/土

EOEセミナーで基本棍術の教習を行う。

08

18/日

15:30日本に帰国。

計198


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